スムージーやドリンクなど、どちらかというと甘味に入れられたりして食されることが多いチアシードですが、パンや菓子などに混ぜられるなど時には加熱して食べられることもあるようです。
しかしチアシードは本当に加熱して食べても大丈夫なのでしょうか。
今回はそんなチアシードの過熱調理についてまとめました。
チアシードを冷たい飲み物で摂取する理由
チアシードはスムージーなどの冷たい飲料などに入れられていることが多いですが、これはチアシードの大変貴重な成分であるオメガ3脂肪酸が過熱処理によって失われてしまうことに起因しています。
オメガ3脂肪酸は不和脂肪酸と呼ばれるもので、簡単に言うとチアシードに含まれる植物性の油分です。
同じく不和脂肪酸にはオメガ6があります。
こちらはコーン油などから取れるものですが、現代人は油分がオメガ6にばかり偏り過ぎており、それが様々な病気や生活習慣病を引き起こす一つの要因であるとされています。
オメガ3脂肪酸は適量摂取するならば、血液をサラサラにしてくれ脳梗塞や動脈硬化などを予防する他、全身の血流がアップしたり代謝が良くなることで肌が綺麗になったりする効果の期待できる成分です。
また体内のコレステロールや中性脂肪を下げる効果もあるようです。
このようにオメガ3脂肪酸が過熱調理によって失われてしまうことはとてももったいないことなのです。
チアシードの過熱調理をする場合
チアシードはこのようにオメガ3脂肪酸も含有されていますが、それ以外にもたんぱく質や必須アミノ酸など様々な栄養が含まれています。
オメガ3脂肪酸のこだわらないのであれば加熱処理しても大丈夫であり問題はありません。人のよっては料理のソースにチアシードを混ぜたり、菓子やパンに混ぜる、炊き込みご飯にするなどの調理方をする人もいるようです。
ちなみにオメガ3脂肪酸は40℃以上の加熱で失われるとされていますが、ブラックチアシードとホワイトチアシードの2種類の内、ホワイトの方が過熱には耐性があるとされています。
また、加熱する以上に気をつけたいのがチアシードの発芽毒の問題や摂取量についてです。
発芽毒は植物が発芽する際に必要となる成分ですが人体には有害です。
発芽毒はチアシードだけでなく玄米などにも含まれているとされる成分です。
発芽毒を無毒化せずに摂取すると免疫力の低下を招き、糖尿病やガンなどの病気になるリスクも高くなると言われています。
チアシードの場合は発芽毒の名称はアブジシン酸というものになります。
発芽毒はチアシード大さじ1杯に対し10倍以上の常温の水で12時間以上浸けなければ無毒化されません。
加熱調理に使う際もこの無毒化を必ず行ったチアシードを使用してください。
またチアシードの一日に摂取量は10g~15gと決められています。
料理に使用する際はこの点にも気をつけましょう。
チアシードの必要以上の過剰摂取はその豊富な食物繊維が逆に災いして便秘を招いたり、カロリーの取りすぎにより肥満を引き起こしたりもするのです。
チアシードはダイエット効果も期待されているのに逆に太ってしまっては逆効果です。
粉末チアシードと調理
チアシードは水に戻してから使用した方がよいといってもふやかしたチアシードは水分が含まれており、水切りをしても調理の味を薄めてしまい使いにくい場合もあります。
そのような人達によく使用されるのが粉末状になっているチアシードです。
これなら水分がないためパンやお菓子などを作る人はよく材料に混ぜるようです。
しかしながらこの粉末チアシードも乾燥した物をそのまま粉にしたならば、水に浸けていない状態で食すのと同じであり危険な食べ方となります。
ですから粉末チアシードについても12時間以上水に浸けることを推奨します。
ただやはり上記したように水に浸けるとある程度水分を含みますので、水っ気があっても味を損なわない料理に使用するか、やはりスムージーなどの水分などに混ぜて摂取することをおすすめします。
まとめ
いかがでしたか?チアシードの過熱処理にはオメガ脂肪酸が失われるという点はありましたが、加熱すること自体には問題はないようです。
チアシードはその他の栄養素も含まれていますからこの成分に特にこだわらないのであれば加熱調理しても問題はないでしょう。
ただ調理する際は一日に摂取量や発芽毒の問題に十分注意するようにしてくださいね。
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