皆さんは土用というとどんな物を思い浮かべるでしょうか。一番良く知られているのは夏にうなぎを食べる習慣かもしれません。そんな土用ですが2017年においてはいつがその日にあたるのでしょうか。そこで今回はそれらも含めて土用についての様々な情報をまとめました。

土用とはなにか

そもそも土用とはどんなものなのでしょうか。この土用の元となった考えは中国の五行説という考え方に基づいています。五行説では万物は、木、火、土、金、水の五つの元素から世界は成り立つと考えます。これらは季節にも当てはめられ、木は春の象徴、火は夏の象徴、金は秋の象徴、水は冬の象徴などになるのですが、土は季節の変わり目の象徴であるとされました。土用とは立春、立夏、立秋、立冬の前の約18日間の季節の変わり目のことであり、実は夏だけでなく、それぞれの四季に合わせて4回あるものなのです。

冬土用→1月後半~2月初め
春土用→4月後半~5月初め
夏土用→7月後半~8月初め
秋土用→10月後半~11月初め

土用の日は土公神(どうこうしん、どくしん)という土の神様が支配する期間なので土を動かすことや井戸を掘ること、壁を塗ること、土木工事などは控えた方がよいとされていました。しかし、それでは毎日の仕事などに支障が出るため、間日(まび)と呼ばれる日を作り、その間であればそれらを行っても問題ないとしました。土用には十二支がわりあてられていて間日がいつであるか決まっています。

春土用→巳、午、酉の日

夏土用→卯、辰、申

秋土用→未、酉、亥

冬土用→寅、巳

なぜ夏の土用の丑の日にはうなぎを食べるのか

このように土用とは季節ごとにあるものですが、やはり日本人にとって一般的なのは夏の土用の丑(うし)の日にうなぎを食べるという習慣ではないでしょうか。元々、夏土用にはどんなことが行われていたのかというと、土用干しといって衣類や書物を陰干し、風を通すことで虫やカビがつかないようにしたりしていました。これは虫干しとも呼びます。また、うなぎは夏でなく本来、冬が旬の魚です。つまり本来、全く夏とは無関係であったのです。

しかし夏になると当時のうなぎ屋さんは売れ行きが落ちるので、なんとかしたいと思っていました。そこで発明家でもあり、学者でもある平賀源内という人に本日土用の丑の日というキャッチコピーを作ってもらい売り出すことにしたのです。元来、丑の日には「う」のつく物、うり、うどん、梅干しなどを食べると病気にならないという言い伝えがあったので、夏にうなぎを食べることで暑さを乗り切れるという風に宣伝したのです。するとこれが大ヒットとなり、たちまち夏の土用の丑の日にうなぎを食べるという習慣が広まりました。

2017年の土用の丑の日はいつ?

2017年の土用の丑の日は7月25日(火)8月6日(日)です。本来、土用の丑の日は一回なのですが、2年に一回ぐらい土用の丑の日が2回ある時があります。最初の方を一の丑、次を二の丑と呼ばれます。

いかがでしたか?土用については意外と知らないことがいくつもありましたね。今年は土用の丑の日が二回ありますから、うなぎも二回食べることができるかもしれませんね。ぜひ栄養満点のうなぎを食べて夏を乗り切ってください。