暑くなると、水分補給の機会が増えますね。
ジュースばかり飲む人もいるかもしれませんが、砂糖のとりすぎは身体によくありません。
人気の水素水や炭酸水を飲む方も多いと思いますが、懐かしい味のお茶もおすすめですよ。
今回は、さまざまな効能を持つはと麦茶を紹介します。
はと麦茶の効能
はと麦茶は、聞いたことはあるものの飲んだことはない方もいるかもしれません。
「イボ取り薬」として知られ、ニキビ・ソバカスなどにも効くとされているはと麦茶は、昔から美肌効果のあるお茶として飲まれています。
はと麦は化粧品にも使われることがありますね。
はと麦は、鉄分やカリウム、ビタミンB群を含んでいます。
鉄分不足で貧血気味な方は、はと麦茶で積極的に鉄分を補いましょう。
ビタミンB1・B2も豊富なので、糖の代謝が促されたり、疲労回復に役立ったりもします。
また、食物繊維も豊富なので便秘解消も望めるでしょう。
利尿作用も期待できます。利尿作用の目的で使われる漢方のヨクイニンは、殻を剥いて乾燥させたはと麦のことです。
他にも、はと麦茶はアミノ酸も多く含んでいるので、肝機能向上や筋肉を助けるなどの働きもします。
全身によい効果をもたらすお茶なのですね。コレステロールが高い方などの生活習慣病改善にも役立ちます。
ノンカフェインなので、カフェインを気にする方も安心できますね。
1日の摂取量は茶葉にして30gほどまでとし、煮だしたものを何度かに分けて少しずつ飲むようにしましょう。
はと麦茶の入れ方
はと麦茶の淹れ方ですが、はと麦茶は香ばしい味わいで、クセがあると感じる方もいるかもしれません。
販売されているものも、ブレンドティーになっているものが多いです。
夏は水出しでアイスティーにし、冬はホットにして飲むとおいしいでしょう。
一回で使いきれるティーバッグでも販売されていますが、やかんで淹れることが多いですね。
やかんに1リットルの水を入れ、はと麦大さじ1-2杯を加えて沸騰させた後、とろ火で7-8分煮詰めるだけと簡単です。
急須でも緑茶などと同じように淹れられます。
まとめて作ると便利ですが、傷みやすいので当日中に飲むよう心がけましょう。
栄養分をしっかり抽出して濃いめで飲みたい方は、上記のやかんを沸騰させた後20分ほど煮詰めるとよいでしょう。
表面に浮くことのある油は茶葉の成分なので飲んでも大丈夫です。
はと麦茶の注意点や副作用
はと麦茶は、薬ではないものの副作用もあります。
飲むと身体を冷やすので、熱中症予防にはなりますが、妊婦さんにはおすすめできないのです。
子宮を収縮させる作用もあるそうですよ。
また、はと麦の排出作用は流産にもつながると言われるので、妊婦さんはぜったいに控えましょう。
もちろん、少量を飲んですぐそういうことが起こるわけではないので、知らずに一杯飲んでいたとしても気にしすぎることはありません。
他にも、冷え性の方は飲みすぎると悪化することもあるようです。
おなかがゆるい方も、食物繊維の影響で下痢をしてしまうかもしれないので注意してくださいね。
小麦アレルギーの方も、はと麦茶は控えたほうがいいかもしれません。
はと麦茶の歴史
はと麦茶は、中国から朝鮮半島を経て日本へ伝わりました。
奈良時代、もしくは江戸時代ごろとされています。
世界的には、紀元前1500年ごろに、インドで栽培されていたという記録もあり、はと麦と人間の関係は長く深いものであるといえそうです。
最初は薬物として使われていたはと麦は、飢饉のときにも重宝されました。
脚気や胃弱にも効果があるとされ、日本でも生活の中に根付いていたのです。
現代でも、美肌効果や便秘解消効果が改めて注目され、ダイエット中の女性などを中心に広まっていますね。
はと麦茶と麦茶の違い
ところで、はと麦茶と麦茶って似ていますが別物なのでしょうか。
まず、いちばんの違いは、はと麦茶の原料は「はと麦」で、麦茶の原料は「大麦」である点です。
はと麦茶は、「美肌効果」「利尿作用」を期待できますが、麦茶は「胃粘膜保護」「虫歯予防」に利用されることもあるお茶です。
味わいも、麦茶はほんのり甘みもあってすっきりした味、はと麦茶は深みのある香ばしい味です。
色も、麦茶はしっかりと茶色が出ていますが、はと麦茶は色が薄いです。
どちらも爽やかな気分にさせてくれるお茶として、暑い夏の水分補給に用いられることが多いですね。
はと麦は他のお茶と混ぜるとより飲みやすいので、相性を考えながらブレンドしてみてもいいでしょう。
まとめ
以上のように、はと麦茶を飲むことで得られる健康効果は大きいです。
・ニキビ・イボなどに効いて美肌に導いてくれる
・食物繊維豊富で便秘解消にも期待
・生活習慣病にも効く
・利尿作用もある
・ノンカフェインなので水分補給にもよく、子どもも安心
しかし、
・子宮を収縮させる
・排出作用がある
・身体を冷やす
以上の点から、妊婦さんには向きません。
小麦アレルギーと冷え性の方も注意してくださいね。
それ以外の方にとっては、健康の心強い味方です。積極的に飲みたいですね。