子供が小さいとき、食事には気を使いますよね。

お寿司屋さんにいったときなど、子供がいくらに興味をもつ機会もあるでしょう。

厚生労働省は、アレルギー物質を含む食品表示を奨励する特定原材料としていくらを指定しています。

また、火を通さず生で食べるいくらは食中毒も気になりますよね。

今回はプチプチとした食感がたまらないイクラについて、何歳から食べられるのか調べてみました。



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いくらは何歳から食べられるのか?

一般的な目安は2歳くらいと言われています。

ただし、この目安に明確な基準があるわけではありません。

赤ちゃんのころは大人に比べて消化器官が未熟です。

いくらに含まれているタンパク質を消化しきれないと嘔吐してしまう可能性があります。

あらかじめ豆腐や納豆などの食材で、タンパク質を摂る食事に慣れさせておいたほうがいいでしょう。

また、アレルギーを引き起こすかどうかも気になりますよね。

日本保育園保健協議会が食物アレルギー全体に関する調査を行っています。


図1 保育所におけるアレルギー対応ガイドライン – 厚生労働省
平成21年に日本保育園保健協議会が実施した、保育所における食物アレルギーに関する全国調査(953 保育所、園児 105,853 人を対象に調査)

この調査結果を見ると、成長するにしたがって食物アレルギーの有病率が下がっているのが分かります。

0歳の有病率が低いのは、食物アレルギーだと確定していないケースが多いためのようです。

食べられるものが限られているためアレルギー反応がでるか未確定ということですね。

2歳を過ぎたから絶対に大丈夫というわけではないので注意しましょう。

いくらの栄養

いくらはお寿司の軍艦巻きや、海鮮丼などにも使われる人気食材です。

美味しいだけでなく栄養も豊富なので、いくらの栄養について紹介します。

DHA・EPA

三大栄養素の内の1つが脂質です。

いくらにはオメガ3系脂肪酸といわれる脂質が多く含まれています。

DHAは悪玉コレステロールを減少させて、善玉コレステロールを増やす効果が期待できます。

EPAはコレステロールを下げて血栓を溶かしてくれるので、”血液サラサラ”効果もあるようです。

DHAもEPAも似たような働きをしてくれるので、多くの生活習慣病予防にも役立つと期待されています。

アスタキサンチン

いくらはなぜ赤いのか。それはアスタキサンチンが含まれているからです。

アスタキサンチンを摂ることで抗酸化作用、眼精疲労予防、脳機能改善作用が期待できます。

この抗酸化作用はビタミンEの1000倍もあるので、アンチエイジングにも効果的ですね。

また、摂取しすぎによる副作用について報告はありません。

コレステロール

コレステロールを聞くとできれば避けたいと思いがちです。

しかし、コレステロールも健康を維持するために重要な栄養素の一つです。

脂質の一種で、細胞膜を作ったり、各種ホルモンの生成などの原料になります。

いくらのコレステロールは100gあたり480mgです。

たまごの卵黄と比べてみると、卵黄は100gあたり1400mgのコレステロールを含んでいます。

食べ過ぎはよくありませんが、神経質に気にする必要はないでしょう。

塩分に注意!

いくらはサケの卵を塩漬けにしたものです。

適度な塩味がご飯とよく合いますよね。

子供に食べさせるときには、塩分にも気をつけたほうがいいですね。

いくらの塩分は、だいたい100gあたり2.3gです。

厚生労働省が推奨している塩分摂取量は、1-2歳であれば1日あたり食塩3g未満です。
参考:厚生労働省「日本人の食事摂取基準」2015年版 P29

食物アレルギーで出やすい症状とは

アレルギー症状で出やすいのが、皮膚の症状です。

同時、または別々に呼吸器や粘膜、消化器にも症状が出る場合があります。

いくらやたらこなどの魚卵を食べるとアレルギー症状を起こす原因になる可能性があります。

食物アレルギーの症状
(1)皮膚粘膜症状
皮 膚 症 状:かゆみ、蕁麻疹、むくみ、赤み、湿疹
眼 症 状:白目の充血、ゼリー状の水ぶくれ、かゆみ、涙、まぶたのむくみ
口腔咽喉頭症状:口の中・くちびる・舌の違和感・腫れ、
喉のつまり・かゆみ・イガイガ感、息苦しい、しわがれ声
(2)消化器症状
腹痛、気持ちが悪くなる、嘔吐、下痢、血便
(3)呼吸器症状
上気道症状:くしゃみ、鼻水、鼻づまり
下気道症状:息がしにくい、せき、呼吸時に「ゼーゼー」「ヒューヒュー」と音がする。
(4)全身性症状
アナフィラキシ ー:皮膚・呼吸器・消化器などのいくつかの症状が重なる
アナフィラキシーショック:脈が速い、ぐったり・意識がない、血圧低下

【グレード 1】 各症状はいずれも部分的で軽い症状で、慌てる必要はない。症状の進行に
注意を払いつつ、安静にして経過を追う。誤食したとき用の処方薬がある場合は内服させる。
【グレード 2】 全身性の皮膚および強い粘膜症状に加え、呼吸器症状や消化器症状が増悪
してくる。医療機関を受診する必要があり、必要に応じて処方された「エピペン?」があれば、
注射することを考慮する。
【グレード 3】 強いアナフィラキシー症状といえる。プレショック状態(ショック状態の
一歩手前)もしくはショック状態と考え、緊急に医療機関を受診する必要がある。救急の現
場に子どもに処方された「エピペン?」があれば速やかに注射する必要がある。

アレルギーへの対処方法

幼児期の食物アレルギーは時期によって変化します。

まずは、いくらを食べさせる前にかかりつけの病院に相談してみましょう。

子供がいくらを食べて万が一アレルギーがでたら、どのように対応するべきなのか知っておくことも重要です。

血液検査、皮膚テスト、経口負荷試験などであらかじめアレルギー症状が出るものを確認してみてはいかがでしょうか。

子供が小さいうちは食べさせない

単純ですが、アレルギーの心配があるものは積極的に食べさせないのが一番です。

子供の体が成長していき、大人と同じような機能をもつのは8歳ごろと言われています。

親が食べるために食卓に並べていると子供は食べたがると思います。

子供の準備が整うまで親が我慢するのも必要かもしれませんね。

症状が出たらすぐに病院へ

アレルギーの症状が重いようであれば病院へ行く必要があります。

病院はどこへ行けばいいのか?また、何時まで受付をしているのか事前に確認しておきましょう。

アニサキスによる食中毒にも注意が必要

また、いくらはほとんど生の状態で食べます。

火を通していない食品は、食中毒の危険性を忘れてはいけません。

魚介類を生で食べる場合は、アニサキスにも注意しましょう。

アニサキスは目で見て分かるくらいの大きさです。

白くてうねうね動いているので、食べさせる前にきちんとチェックしましょう。

いくらと一緒にアニサキスが体に入ったときの症状は、吐き気や嘔吐を伴う急激な腹痛です。

また、アレルギーと似たような症状でじんましんが出る場合もあります。

胃や腸など、体のどこにアニサキスがいるかにもよりますが、食後数時間程度で発症するようです。

タレントの渡辺直美さんや庄司智春さんもアニサキスによる食中毒被害にあっているようですね。

大人でも耐えられないくらいの激痛が数日も続きます。

まとめ

いくらは栄養豊富であり、色あざやかでとても美味しい食べ物です。

もし子供に食べさせるのであれば、まずは1粒だけで様子を見てみましょう。

数時間から数日程度アレルギー症状がでないようなら、次回に量を増やしてみてはいかがでしょうか。

また、アニサキスによる食中毒の可能性もあるので、食べさせる前には必ず目で見て確認が必要です。

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