神棚へのお供えって、どうしていますか?
自分自身は飾っていない場合も、義理の実家へ行ったときや親戚の家などでふと神棚に出会い、手伝いを任されることもあるかもしれませんよね。
今回は、日本人の生活に馴染んできた神棚へのお供えについて、紹介します。
神棚のお供えするのはなにがいい?
神様へのお供え物ですが、毎日備えるものは「米、塩、水」の三点です。
お供え物は「神饌」「供物」と呼ばれます。
お米は、一度洗った洗米でも、そのままの生米でも、炊いたご飯でも大丈夫です。
炊いたものを供えるときは炊き立てのものを一番にお供えしましょう。
お赤飯など、白いご飯以外を供えても大丈夫ですが、豚や牛など四本足の動物が使われたものは避けましょう。
器ですが、水は「水玉」に注ぎ、お米は「高杯」、塩は「平皿」に盛ってお供えします。
特別な日にはお酒もお供えします。お酒は洋酒でもかまいませんが、日本酒をお供えすることが多いようです。
他にも、果物やお菓子をいただいたときや季節の初物はまず神様にお供えするようにしましょう。
神棚にお供えするときの並べ方
神棚にお供えするときは、三方(鏡餅などを載せる台)や折敷の上に並べるようにしましょう。
お米を真ん中にし、向かって右が塩、向かって左に水を配置します。
三方や折敷は、ヘリに継ぎ目のあるほうが手前です。神棚のスペースが広くない場合は横一列に並べても大丈夫です。
その場合も米を真ん中に、右に塩、左に水を置きます。
お酒もお供えする場合は、水と米の間に置きましょう。
重要なものほど神様の近くにお供えするので、米、酒、塩、水の順にお供えするのを覚えておいてください。
地域によっては配置が異なることもあるかもしれないので、しきたりがある場合はそちらを優先するとよいでしょう。
神棚にお供えするタイミング
神棚にお供えするものは、神様のお食事です。できれば毎日お供えしたいですね。
特に水は、一日で傷むので必ず毎朝新しいものに交換しましょう。
古くなったり傷んだものをそのままにしておくと、邪気が宿ってしまうとも言われています。
1日と15日は神様に特に感謝して豪華なものを供えるとよいでしょう。
忙しい毎日かもしれませんが、神棚へのお供えは日課にして、古いものは新しいものに交換しましょう。
子どもがいる場合は、毎日のお供えを手伝うように言ったり、お供えしているところを見せてあげると、神様を大切にする気持ちが育ちやすいでしょう。
家庭でのきまりごととして、毎朝お供えをするようにしましょう。
神棚にお供えしたものを下げる
神棚にお供えしたものを下げた後は、神様のお下がりとしていただきます。
生の米は炊き、炊いた米をお供えしていた場合はそのままいただきます。
長時間お供えしていると炊いたお米は傷むので、早めにお下げしても大丈夫です。
食べ物を粗末にしないように気をつけましょう。塩は盛り塩にして玄関を清めるなどして使います。
水は庭などにまくとよいでしょう。
お酒も、お供えが終わった後はみんなでいただきます。
神様へのお供えを食べることによって、力を分けていただくというような意味合いがあります。
また、お供えを捨ててしまわずいただくのは、食べ物を大切にする日本の心の現れでもありますね。
気温や傷みやすさなどもあるので、長時間お供えしておくことにこだわる必要はありません。
神棚を飾る意味
最後に、そもそも神棚を飾る意味とは何でしょうか。
祖父母や父母がそうしていたから、という方も多いかもしれませんが、今一度確認しましょう。
かつて、日本の学校や家庭にはごく普通に神棚が祀られていて、神様は身近に感じられる存在でした。
行いを見られているという気持ちから自然に背筋を正すようになり、よい行動を心がけるよう促されていたのです。
最近では神棚を飾る会社も多いですが、神棚のお供えがきちんとしている会社は信頼も厚く、銀行の融資の際に見られていることもあるのだとか。
「神様が見ていてくれる」という意識を持ってよい行動をできるように、人々は神棚を飾るのですね。
まとめ
神棚の大切さに、改めて気が付いた方も多いかと思います。
願い事があるときだけでなく、日常生活の中で神様を敬う気持ちを持つことが大切ですね。
賃貸で神棚を作れない方向けに、今風の神棚も販売されています。
お供えも昔のとおりやることが必ず重要というわけではなく、今の自分の生活にあったお供えをすることが大切です。
米や水、塩、酒といった身近なものをお供えしながら、日本人が昔からだいじにしてきた習慣を身につけるのもよいですね。
神様が見ていてくれると思うと、掃除や家事など日々の生活も背筋を正して取り組めますね。