暖かくなってくると外に出かけたい気持ちになり、特に小さい子どもや犬がいる家庭では公園にいったり、キャンプやバーベキューなどアウトドアを楽しむことが増えてきます。
春は花がたくさん咲き新緑が美しくなると同時に虫たちも出てくるようになります。
虫の中には人間に被害を及ぼすものもあり、最近特に注意を呼びかけられているのがマダニです。
今回はマダニに噛まれたときの症状と対処について調べました。
マダニに噛まれたらどうなるのか
肉眼では見えないほど小さいダニは家の中などにいて、その死骸やふんなどでも喘息の原因となることもありますが、人や動物の血を吸うということはありません。
一方マダニは草むらなどに生息し、体長は3ミリから8ミリで固い皮に覆われていて、人や動物の血を吸いその後は10ミリから20ミリにまで大きくなリます。
人間や動物の皮膚にくっついて皮膚を切り裂き歯を差し込んで血を吸い、そのまま1週間から2週間の間離れません。
その間に日本紅斑熱、Q熱、重症熱性血小板減少症候群などの感染症を引き起こす恐れがあるのです。
日本紅斑熱にかかると2日から8日の潜伏期間を経て頭痛や39度以上の高熱、倦怠感、発心などの症状が現れ、早期に発見して病院で適切な抗菌薬で対処をしないと重症化して死亡する可能性もある病気です。
Q熱は高熱や全身の倦怠感などインフルエンザに似た症状が現れ、肺炎や肝炎を引き起こす可能性もあります。
重症熱性血小板減少症候群は6日から2週間の潜伏期間を経て発熱や胃腸障害、筋肉痛、神経症状などが現れ重症化すると死に至こともある病気で、ほかにもマダニによる感染症があります。
マダニは世界中に800種類ほど存在するうち日本にも47種類いることが分かっていて、春や秋になると出てきて人や動物の血を狙ってきます。
マダニに噛みつかれると痛いと感じることも多いのですが、知らない間に噛まれていたということもあります。
マダニに噛まれたときの取り方
マダニが皮膚にくっついていた時に、なかなか離れないマダニを無理に手で引き抜こうとすると、マダニも牙が体内に残って傷になってずっと残ってしまいます。
また、マダニの体液が体内に入ってしまう可能性があるので、絶対に手で取ろうとしてはいけません。
マダニに噛みつかれたときは直ちに病院に行き、部分麻酔をするなどして周囲の皮膚や肉ごと削ってもらうようにして取ってもらいます。
病院に行くより少しでも早く自分で除去することもできないわけではありません。
その時はけっして無理に引き抜こうとせず、ピンセットでマダニの口あたりを挟んで左右に何度か回したり、マダニの体を裏返したり表返したりすることを繰り返してマダニの口をちぎらずに引き抜きます。
もし、マダニの口が体内に残っていたらかゆみが残るので、そのようなときは皮膚科で見てもらうようにしましょう。
また、他にもマダニの嫌いな臭いのたばこのやにや、アルコールをマダニに押し付けて自ら離れるのを待ったり、ワセリンをマダニも体に厚めに塗りマダニが窒息して死ぬのを待ってはがすという方法もあります。
ワセリンに限らずバターなど油脂性のものなら同じ効果が得られます。
人間や犬などの皮膚にマダニがくっついているのを見かけたら、まず決して無理やり引き抜こうとしないで、アルコールやワセリンなどを使って取り除くようにしてみて、それでも無理なら病院に行って取り除いてもらうことが大切です。
マダニに長時間噛まれている状態が続くほど感染症にかかる可能性が高いので、いずれの方法でもよいのでできる早く対処をしなければいけません。
そしてマダニに噛まれないようにするには、長袖長ズボンを着用して肌の露出を少なくしたり、草むらでは直接草の上に座らないようにします。
また犬にはダニやノミなどを寄せ付けない薬剤を利用します。
家に帰ったら犬の体や服などにダニがついていないかチェックして家の中に持ち込まないようにすることも大切です。