子供の習いごととしてはおなじみのピアノ。
最近では幼少期から習うと絶対音感が身に付くとか、子供の脳の発達にも良いなどとも言われています。
実際、小さい頃から音楽に触れさせる親御さんも多いようです。
しかし実際、ピアノを習うとどんな利点があるのか、どんな能力が養われるのかなどはあまり知られていないのが実情のよう。
そこで今回はピアノ及び、音楽を習うことで子供の成長にどんな効果があるのかなどについてまとめました。
目次
ピアノを習うことの効果
絶対音感・相対音感
ピアノを習う利点として、一番よく耳にするのが絶対音感という言葉です。
この絶対音感というものはある音を聞いた時、それがどんな音の高さなのか、どの音階の音なのかなどを正確に場合によっては詳細に聞き分けられる能力のことです。
実際、プロの音楽家の人もこの能力を持っている人が多く、特に弦楽器、声楽、管楽器など自分自身で音を作りだして演奏しなくてはならない分野ではとても有利に働くと言われています。
なぜ絶対音感教育にピアノが使われることが多いのかといえば、ピアノは音符が多く、訓練に適している楽器であるからなのだそうです。
次にピアノを習うと養われる可能性があるのが、相対音感というものです。
こちらは絶対音感と言葉は似ていますが、異なるのは絶対音感が一音で何の音か判断できるのに対し、相対音感は例えばドなどの基準音を聴いて、その次に鳴った音がそれより低いのか、高いのかなどを判断する能力だそうです。
分かりやすく言えば「とても音感が良い」というような能力です。
また絶対音感と相対音感には身につける時期にも違いがあります。
絶対音感はある年齢までの幼少期に習得しなければ、その後身につけることはほとんど不可能です。
一方、相対音感は大人になっても習得することがでます。
では、絶対音感を身につけさせるには何歳から始めればよいか。
年齢による違い
これには諸説ありますが、幼児が音などの違いを考えるようになるのが2歳からとも言われているので、その頃から始めると良いという説があります。
絶対音感の習得に関わる耳の聴覚の発達は、5歳頃から下降し始めて7歳には急激に下がってしまうようです。
もし絶対音感を身に着けさせたいなら早めにピアノを始める必要があります。
よく小さい頃から英会話を勉強するとバイリンガルのように複数の言語をしゃべれるようになるのに似ていますね。
また、絶対音感については先天的な素質もあり、習えば100%身に付くというわけでもありません。
性別による違い
ちなみによく聞くのが絶対音感は男の子と女の子どちらが身に付きやすいかという疑問ですが、これについては女の子の方が持っていることが多いという意見もあるようです。
しかしこれは、女の子の方が嗜好的にピアノを習う機会が多いことで得られる結果であるとされ、基本的には性差は関係ないとすることが多いようです。
脳の活性化
絶対音感や相対音感だけでなく、ピアノなどの音楽を習うと得られる効果は他にもあるそうです。
近年、音楽は脳を活性化させることが明らかになってきています。
一説では音楽的感覚を養ったり、触れたりすることで左脳が大きく発達したり、脳全体の成長のバランスが良くなる、数字に強くなる、集中力がつく効果があるなどと言われています。
また指を使うことは脳に発達とも関連しているとも言われていますから、音楽が脳の成長に良い働きをするというのはどうやら間違いないようです。
また、音感の問題や知性だけでなく、音楽に親しむことで豊かな感受性や想像力も養われるでしょう。
教室ではどんなことをするのか
ピアノ教室というと先生のご自宅などに出かけて行って習うというイメージがあります.
大きな音楽教室ではピアノを弾くだけでなく、前記した絶対音感習得の鍵にもなる、音楽レッスンなども行うようです。
よくCMで子供達がピアノと一緒に歌うという音楽教室の宣伝がありますが、あれはピアノの音を聴きながらドとかレの音階に変えて歌っているのです。
音楽を聴いただけでどんな音か分かってしまうのですから、すごいですよね。
ピアノ以外にもある音楽的素養を養う教室
音楽的な力や感性を養うにはピアノが良いとされますが、それ以外にもいろいろな方法があります。
その中の代表的な例がリトミックです。
これはスイスの音楽教育家、エミールジャック・ダルクローズによって考案されたもので、音楽をダンスのようにリズムに合わせたりしながら学ぶという方法です。
この音楽教育では創造力やイマジネーションを養うことが大切としています。
リトミックでも後々、ピアノを使用しますから、他のピアノ教室のような効果が得られるとされています。
また、幼児などには難しいピアノの鍵盤を弾いたりすることが思った以上に負担になる場合もあります。
リトミックなら音楽に合わせて体を動かしながら、楽しく音楽の才能を伸ばすことができるでしょう。
実際に有名な日本のピアノコンクールなどで優勝している人達も楽器だけでなく、幼少期からリトミックを習っていたという場合も多いようです。
弾き方などだけでなく、音楽を楽しみ感じる力をつけるということが、音感と同等かそれ以上に大切なのかもしれませんね。
教室のレッスン、月謝について
ピアノ教室は地域の先生などにも習えますが、大手の音楽教室などでも行われているようです。
代表的な大手ピアノ音楽教室の場合、個人かグループ化。
どこの教室かなどによっても多少は違うこともありますが、ある有名な大手音楽教室の月謝の目安は8000円ぐらいのようです。
リトミックの場合は月謝がもっと安い所もあるようですが、大きな音楽スクールか、どこの地域かなどによっても金額はかなり変わってくるようです。
まとめ
いかがでしたか?ピアノは絶対音感や相対音感を養うということもありますが、子供の感受性や知性の発達にとても良い影響を与えるようです。
才能教育というだけでなく、子供が音楽を好きになり、楽しめるようになるということが一番大切なことでしょう。