お正月になると玄関のドアなどにしめ飾りと呼ばれる物がかけられていたりします。

また、古い風習が残っているお家などでは松飾りを置くところもあるようです。

しかし、そもそもこれらはどのような理由で飾るのでしょうか。

またいつから出していつしまえばいいのでしょうか。まとめてみました。

松飾りとしめ飾りの違い、歳神様(としがみさま)

お正月の代表的なお飾りと言えば松飾りとしめ飾りですが、これらはそもそもどんな理由で飾り、また何が違うのでしょうか。

まずこの二つに共通する点としてはお正月に歳神(としがみ)様を迎えるためのものであるということ。

歳神様とは日本の言い伝えで高い山の上に住んでいて、初日の出と共に現れるとされているのです。

日本で富士山などの上でご来光を見ると縁起がいいとされるのはこのためです。

その歳神様はお正月に山から降りてくるので、お家にお迎えするために迷わないよう目印となるものが必要ですよね。

そこで必要なのが松飾りとしめ飾りなのです。

松飾りは歳神様がやって来るどこに降りてくるのか分かるようにするものであり、しめ飾りはその神様が降りてくるのにふさわしい神聖な場所であることを示すものです。

しめ飾りに使用されているしめ縄は神社や神棚などでも見かけるものであり、通常の世界と神聖な場所を分ける結界のような役割をするそうです。

これらを目印に歳神様はお正月にお家にやって来て、山に帰る日まで滞在場所である鏡餅に宿ります。

その後、この神様の力の宿るお餅を家族で食べると、今年一年健康でいられるとされ、それがお正月の目的とされています。

松飾りとしめ飾りいつから出していつしまうの?

このように歳神様をお迎えするために飾りですが、やはり縁起物なので、なるべく縁起が悪いとされることは避けたいものですし、気になりますよね。

松飾りやしめ飾りはいつから出していつまでしまわずにおくものなのでしょうか。

この飾りの出し入れについてはその地域によって異なることもありますが、一般的には12月の27日~28日に飾り始め、1月の7日ぐらいにしまうことが多いようです。

注意したいのは出す日のことで、12月の29日は二重苦という言葉を連想させ、31日も一夜飾りで縁起が悪いとされているので避けるべきということです。

ちなみに鏡餅は1月の11日ぐらいまで飾るようです。

このように一般的なお飾りの出し入れの日というのはありますが、その地域の風習に合わせてもいいでしょう。

近所の人に聞いたり、近くの古いお家を参考にしたり、神社でこれらのお飾りをお焚き上げする日を目安にしまうのもいいでしょう。

お正月のミニ知識、知っておきたいこと

お正月のお飾りについては知っているようで知らない部分があります。

例えば松飾りは家の玄関の両側に2つ置きますが、正式には左側が男松(黒松)、右側が女松(赤松)といった種類の違う松を使うとされています。

これは黒松が海岸などの場所に多く生えるのに対し、赤松は山に多く生えるので、海の恵みと山の恵み両方に感謝するという意味があるようです。

松飾り自体には、松は常に緑が茂っていること、竹はぐんぐん育つことが非常に縁起がいいとされていてこれらの植物が使われているようです。

また、鏡餅のてっぺんにはみかんが乗っていますが、これはだいだい色であることから、代々幸せであるようにということを表しています。

このみかんはしめ飾りにもあしらわれていることがありますが、家族が繁栄するという意味があるため、お焚き上げなどをする際にははずして燃やさないようにした方がいいとされています。

だいだいがお飾りについている場合は、なるべくお焚き上げせずにその部分だけ普通に処分しましょう。

最近では玄関のドアにお飾りをする家が多い

近年ではマンションなどに住む人も増えたことから、大きな松飾りを置いたりすることは難しくなりました。

最近では玄関のドアに飾るタイプのリース状のお飾りを使う人も多いようです。

大きなタイプではないミニ門松(松飾り)などもあるようです。

しめ飾りのみのタイプのお飾りには、自分で松の枝をあしらってつけてみるのもいいかもしれません。

まとめ

いかがでしたか?松飾りやしめ飾りの違い、出し入れの日、歳神様など、最近ではあまり知られることもなくなったお正月の話がたくさんありましたね。

ぜひ、これらの情報を活かして良いお正月を迎えてくださいね。