赤ちゃんの指しゃぶりは見ていてとても可愛らしいもの。

新生児らしいしぐさの一つだと思いきや赤ちゃんの発育にも影響を及ぼすなんて噂もあり、赤ちゃんが指しゃぶりをする度に気になってしまうお母さんもいるのではないでしょうか。

まわりを見ていると幼稚園の年長さんになっても指しゃぶりをしている子供もいれば、幼稚園では全くしない子もいるなど差があるようにも見えます。

そもそも赤ちゃんの指しゃぶりにはどういった意味があるのでしょうか。

赤ちゃんの指しゃぶりについて詳しく見ていきましょうね。

赤ちゃんの指しゃぶりはいつからいつまで?

驚くことに早い赤ちゃんだと、お母さんのお腹の中にいるときから指しゃぶりをしている赤ちゃんもいるといいます。

指しゃぶりとは赤ちゃんの本能的なもので、「吸啜反射」と呼ばれるもの。

赤ちゃんが母乳やミルクを飲む時に口の周りにあるものを無意識で吸い付くしぐさのことをいます。

その為、指しゃぶりは新生児にとって生きるためには必ず必要な行為になります。

一般的には生後2ヶ月前後から指しゃぶりをはじめる赤ちゃんが多く、年齢を重ねるごとに回数や時間が短くなり、最長でも4歳~5歳になる頃には指しゃぶりの癖がなくなります。

3歳ぐらいになると外ではほとんど指しゃぶりをすることがなくなり、夜寝るときにしている子もいますが外では見かけなくなります。

赤ちゃんの指しゃぶりは何か特定の気持ちを伝えたい時にします。

例えば一番多いのは「眠い時」です。眠いと感じると自然と赤ちゃんは指をしゃぶるようになります。

赤ちゃんはまだまだ眠いと思っても自分で寝る方法を知りません。

その為お母さんにあまえているしぐさでもあります。

指しゃぶりをしながらとろーんと眠そうな表情になったら一緒に添い寝をしてあげましょう。

他にも見たことがないものや、不安に感じるようなことがあった時、お腹が空いている時も指しゃぶりをすることがあります。

赤ちゃんは毎日の生活の中でいろいろなものを見て覚えるのですが、その不安に感じることも多いのです。

赤ちゃんにとって無意識にお母さんに何かを伝えているのが指しゃぶりのしぐさになるのです。

特に赤ちゃんは、生後2ヶ月~4ヶ月頃になると目に見えるものすべてに興味を持ち、とくかくなんでもしゃぶるようになります。

赤ちゃんは生後3ヶ月頃までは「吸啜反射」が活発な時期になるため、目に見えるものは何でも吸い付こうとするのです。

このぐらいの時期から視力がはっきりとしてくるので、触わることやしゃぶりながらそのものがどんなものなのか覚えていきます。

そうすることで脳の発達が刺激され、赤ちゃんの成長に関わっていくのです。

指しゃぶりは赤ちゃんにとっては興味を持ち遊んでいるのと一緒なので、それを怒ること、無理やり止めさせてしまうのは赤ちゃんの遊びを取り上げてしまうことになるので止めましょうね。

赤ちゃんからすると、怒られている意味がわからないのです。

生後1ヶ月~1歳までの指しゃぶりは赤ちゃんの生理現象によるものですので、赤ちゃんのまわりにはしゃぶると危ないものや、万が一食べてしまうと危険なものは置かないようにしてあげましょう。

1歳を過ぎてくると指しゃぶりの回数はうんと減り、眠い時や退屈でどうしようも無い時にだけするようになります。

この時期からお友達とお外で遊んだりすることで自然と指しゃぶりをしないようになるのです。

赤ちゃんの発育に指しゃぶりは良くないの?

指しゃぶりをすると赤ちゃんの発育や成長に良くないと聞くことがありますよね。

それは新生児の頃であれば心配がないのですが、ある程度月齢を重ねてくると乳歯が生えてきます。

その乳歯が生えそろうタイミングで指しゃぶりをしていると歯に影響が出やすくなってしまうのです。歯のかみ合わせが悪くなる場合や、なかには出っ歯になってしまう赤ちゃんも。

その為、指しゃぶりは良くないと言われ長期間続くことでこういった歯に関する心配ごともあるのです。

また、指しゃぶりは赤ちゃんにとって生理現象なのでどうすることも出来ませんが、赤ちゃんは何でも手で触ってしまうので手にウイルスがついている時に指しゃぶりをしてしまい細菌やばい菌が体内に入ってしまうことがあります。

よだれをたらしたままにしておくのもばい菌が体に取り込みやすくなってしまうので気を付けましょう。

指しゃぶりを始めたら定期的に赤ちゃんの手は拭いてあげるようにしましょうね。

赤ちゃん用のウェットティッシュなどもおすすめです。

赤ちゃんの指しゃぶりを止めさせるには

では、月齢を重ねた赤ちゃんの指しゃぶりを止めさせるにはどうしたらいいのでしょうか。

よくお母さんが間違えてしまうのが、少しでも早く指しゃぶりを止めさせようとして無理やり止めてしまうこと。

赤ちゃんにとって指しゃぶりは感情表現でもあり、不安な気持ちを抑える衝動でもあります。

お母さんが指しゃぶりについて怒れば赤ちゃんはストレスを感じてしまいますので、余計に指しゃぶりがひどくなってしまう場合もあるのです。

赤ちゃんが指しゃぶりをなかなか止めることができないからといって決して怒らないであげてくださいね。

赤ちゃんが指を口元に持っていきそうになったら優しく止めてあげましょう。

おもちゃを渡して気分を紛らわすのもいいですね。

赤ちゃんは退屈していると指しゃぶりをしてしまうこともあるので気を紛らわしてあげることも大切です。

赤ちゃんにとって指しゃぶりは生後3ヶ月頃までは生理的な現象として、そのあとは遊びとしてもそうですし退屈な気持ちや眠気、不安な気持ち、お腹が空いているなどの気持ちを一生懸命表現している愛らしいしぐさでもあります。

ただ、月齢によって成長しなくてはいけないので、3歳になっても指しゃぶりの癖が取れない場合は、気を紛らわしてあげるなりの工夫が大切です。

だからといって周りの赤ちゃんと比較したりいらいらすることはありません。

赤ちゃんは指しゃぶりをしてはいけない行為とは知らないだけですので、優しく赤ちゃんに教えてあげましょう。

徐々に指しゃぶりをしなくなるのをゆっくりと待ってあげましょうね。